第一節 総則
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| 第九百六十条 |
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【 遺言の要式性 】 |
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遺言は、この法律に定める方式に従わなければ、これをすることができない。 |
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| 第九百六十一条 |
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【 遺言能力 】 |
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満十五歳に達した者は、遺言をすることができる。 |
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| 第九百六十二条 |
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【 無能力者の遺言能力 】 |
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第四条、第九条及び第十二条の規定は、遺言には、これを適用しない。 |
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| 第九百六十三条 |
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【 遺言能力を要する時期 】 |
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遺言者は、遺言をする時においてその能力を有しなければならない。 |
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| 第九百六十四条 |
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【 包括遺贈・特定遺贈 】 |
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遺言者は、包括又は特定の名義で、その財産の全部又は一部を処分することができる。但し、遺留分に関する規定に違反することができない。 |
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| 第九百六十五条 |
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【 相続人の規定の準用 】 |
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第八百八十六条及び第八百九十一条の規定は、受遺者にこれを準用する。 |
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| 第九百六十六条 |
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【 被後見人の遺言の制限 】 |
| 第一項 |
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被後見人が、後見の計算の終了前に、後見人又はその配偶者若しくは直系卑属の利益となるべき遺言をしたときは、その遺言は、無効とする。 |
| 第二項 |
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前項の規定は、直系血族、配偶者又は兄弟姉妹が後見人である場合には、これを適用しない。 |
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第二節 遺言の方式
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第一款 普通の方式
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| 第九百六十七条 |
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【 普通方式の種類 】 |
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遺言は、自筆証書、公正証書又は秘密証書によつてこれをしなければならない。但し、特別の方式によることを許す場合は、この限りでない。 |
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| 第九百六十八条 |
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【 自筆証書遺言 】 |
| 第一項 |
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自筆証書によつて遺言をするには、遺言者が、その全文、日附及び氏名を自書し、これに印をおさなければならない。 |
| 第二項 |
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自筆証書中の加除その他の変更は、遺言者が、その場所を指示し、これを変更した旨を附記して特にこれを署名し、且つ、その変更の場所に印をおさなければ、その効力がない。 |
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| 第九百六十九条 |
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【 公正証書遺言 】 |
| 第一項 |
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公正証書によつて遺言をするには、左の方式に従わなければならない。 |
| 第一号 |
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証人二人以上の立会があること。 |
| 第二号 |
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遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授すること。 |
| 第三号 |
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公証人が、遺言者の口述を筆記し、これを遺言者及び証人に読み聞かせること。 |
| 第四号 |
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遺言者及び証人が、筆記の正確なことを承認した後、各自これに署名し、印をおすこと。但し、遺言者が署名することができない場合は、公証人がその事由を附記して、署名に代えることができる。 |
| 第五号 |
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公証人が、その証書は前四号に掲げる方式に従つて作つたものである旨を附記して、これに署名し、印をおすこと。 |
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| 第九百七十条 |
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【 秘密証書遺言 】 |
| 第一項 |
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秘密証書によつて遺言をするには、左の方式に従わなければならない。 |
| 第一号 |
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遺言者が、その証書に署名し、印をおすこと。 |
| 第二号 |
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遺言者が、その証書を封じ、証書に用いた印章を以てこれに封印すること。 |
| 第三号 |
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遺言者が、公証人一人及び証人二人以上の前に封書を提出して、自己の遺言書である旨並びにその筆者の氏名及び住所を申述すること。 |
| 第四号 |
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公証人が、その証書を提出した日附及び遺言者の申述を封紙に記載した後、遺言者及び証人とともにこれに署名し、印をおすこと。 |
| 第二項 |
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第九百六十八条第二項の規定は、秘密証書による遺言にこれを準用する。 |
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| 第九百七十一条 |
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【 秘密証書遺言の転換 】 |
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秘密証書による遺言は、前条に定める方式に欠けるものがあつても、第九百六十八条の方式を具備しているときは、自筆証書による遺言としてその効力を有する。 |
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| 第九百七十二条 |
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【 発話不能者の遺言 】 |
| 第一項 |
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言語を発することができない者が秘密証書によつて遺言をする場合には、遺言者は、公証人及び証人の前で、その証書は自己の遺言書である旨並びにその筆者の氏名及び住所を封紙に自書して、第九百七十条第一項第三号の申述に代えなければならない。 |
| 第二項 |
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公証人は、遺言者が前項に定める方式を践んだ旨を封紙に記載して、申述の記載に代えなければならない。 |
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| 第九百七十三条 |
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【 禁治産者の遺言 】 |
| 第一項 |
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禁治産者が本心に復した時において遺言をするには、医師二人以上の立会がなければならない。 |
| 第二項 |
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遺言に立ち会つた医師は、遺言者が遺言をする時において心神喪失の状況になつた旨を遺言書に附記して、これに署名し、印をおさなければならない。但し、秘密証書によつて遺言をする場合には、その封紙に右の記載をし、署名し、印をおさなければならない。 |
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| 第九百七十四条 |
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【 証人・立会人の欠格事由 】 |
| 第一項 |
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左に掲げる者は、遺言の証人又は立会人となることができない。 |
| 第一号 |
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未成年者 |
| 第二号 |
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禁治産者及び準禁治産者 |
| 第三号 |
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推定相続人、受遺者及びその配偶者並びに直系血族 |
| 第四号 |
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公証人の配偶者、四親等内の親族、書記及び雇人 |
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| 第九百七十五条 |
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【 共同遺言の禁止 】 |
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遺言は、二人以上の者が同一の証書でこれをすることができない。 |
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第二款 特別の方式
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| 第九百七十六条 |
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【 死亡危急者の遺言 】 |
| 第一項 |
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疾病その他の事由によつて死亡の危急に迫つた者が遺言をしようとするときは、証人三人以上の立会を以て、その一人に遺言の趣旨を口授して、これをすることができる。この場合には、その口授を受けた者が、これを筆記して、遺言者及び他の証人に読み聞かせ、各証人がその筆記の正確なことを承認した後、これに署名し、印をおさなければならない。 |
| 第二項 |
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前項の規定によつてした遺言は、遺言の日から二十日以内に、証人の一人又は利害関係人から家庭裁判所に請求してその確認を得なければ、その効力がない。 |
| 第三項 |
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家庭裁判所は、遺言が遺言者の真意に出たものであるとの心証を得なければ、これを確認することができない。 |
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| 第九百七十七条 |
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【 伝染病隔離者の遺言 】 |
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伝染病のため行政処分によつて交通を断たれた場所に在る者は、警察官一人及び証人一人以上の立会を以て遺言書を作ることができる。 |
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| 第九百七十八条 |
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【 在船者の遺言 】 |
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船舶中に在る者は、船長又は事務員一人及び証人二人以上の立会を以て遺言書を作ることができる。 |
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| 第九百七十九条 |
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【 船舶遭難者の遺言 】 |
| 第一項 |
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船舶遭難の場合において、船舶中に在つて死亡の危急に迫つた者は、証人二人以上の立会を以て口頭で遺言をすることができる。 |
| 第二項 |
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前項の規定に従つてした遺言は、証人が、その趣旨を筆記して、これに署名し、印をおし、且つ、証人の一人又は利害関係人から遅滞なく家庭裁判所に請求してその確認を得なければ、その効力がない。 |
| 第三項 |
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第九百七十六条第三項の規定は、前項の場合にこれを準用する。 |
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| 第九百八十条 |
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【 遺言関係者の署名押印 】 |
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第九百七十七条及び第九百七十八条の場合には、遺言者、筆者、立会人及び証人は、各自遺言書に署名し、印をおさなければならない。 |
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| 第九百八十一条 |
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【 署名押印不能の場合 】 |
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第九百七十七条乃至第九百七十九条の場合において、署名又は印をおすことのできない者があるときは、立会人又は証人は、その事由を附記しなければならない。 |
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| 第九百八十二条 |
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【 普通方式遺言の規定の準用 】 |
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第九百六十八条第二項及び第九百七十三条乃至第九百七十五条の規定は、第九百七十六条乃至前条の規定による遺言にこれを準用する。 |
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| 第九百八十三条 |
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【 遺言者の生存による特別方式遺言の失効 】 |
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第九百七十六条乃至前条の規定によつてした遺言は、遺言者が普通の方式によつて遺言をすることができるようになつた時から六箇月間生存するときは、その効力がない。 |
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| 第九百八十四条 |
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【 在外日本人の遺言の特例 】 |
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日本の領事の駐在する地に在る日本人が公正証書又は秘密証書によつて遺言をしようとするときは、公証人の職務は、領事がこれを行う。 |
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